これは
先日 友人から聞いた 話です
夫婦仲が良くて
奥さまが 病気になった時は
ほんとうに献身的に 看病して
やさしいご主人ね
と みんなが噂していた
と いう人が
妻が亡くなって早々 恋人をつくって
手をつないだりして
幸せいっぱいの面持ちで 歩いているのを
さんざん 目撃されているそうだ
お焼香させていただこう と
友人が 家を訪ねたら
妻を忍ぶものは 何も置いてない
と 言われ
そう話す男の人の
背中越しに見える 室内には
恋人の姿が あって
結局 友人は
お部屋に 上げてもらえなかったそう
この話を聞いて
いろいろ いろいろ
考えを 咲き乱れさせてしまった 私
本当のところ
この夫婦の仲は どうだったのかな
とか
実は その恋人とは
妻の生前から
知り合いだった 可能性
アリかもね
とか
冷静に 分析するフリをして
でも 所詮
友人からの 僅かな情報を
想像と妄想で
100倍くらいに 膨らませてる時点で
無責任この上ないワケで
まったく 余計なお世話なワケで
でも
それでも やっぱり 考える
もし
私が 妻だったら
でも
何年か前 ある女優が
一緒に お墓に入りたいから
再婚しないで欲しい
と
夫へ遺書をしたためて
亡くなったそうだけど
その話を聞いた 時
私は
ある童話のことを 思い出した
小さな男の子を 巡って
私が この子の母親だ
いや 私こそが 本当の母だ
と 言い争い
ふたりの女が それぞれ
男の子の手を掴んで 引っぱりあい
男の子は 引き裂かれそうになる痛さに
泣き出す
それでも 引っ張り続ける 女たち
泣き叫ぶ 子
その時 片方の女が
子どもが こんなに痛がっているのに
耐えられない
と 手を放し
結局
手を放した方の女が 本当の母だった
という 話
子どもの頃 この話を読んで
母に言ったことがある
ダメだよね 手を放しちゃね
男の子が ニセモノのお母さんに
連れてかれちゃうよね
そうしたら 母は言った
でも このまま 引っぱりあい続けたら
子どもの手が ちぎれちゃうよ?
手がちぎれるほどの力 なんて
私は まったく想像してなかったので
その 母の言葉は
ホント コワかった
いずれにせよ
手を引っ張り続けるのも 愛情
放すのも 愛情
相手を束縛するのも 愛情
自由にさせるのも 愛情
そもそも ひとは
暴言や無視が 愛情の表現だったり
笑いが 怒りの表現だったりする
複雑な生き物なんだから
自分自身ですら
どう 行動するか
その場に なってみないと
わからないことって
多々 あるぐらいなんだから
他の人の 行動の真意を
わかろう なんて
所詮 無理なこと
人生いろいろ
男も 女も いろいろ
例えば バラが
狂ったように咲き乱れるのを 見て
美しい と思うか
下品だ と感じるか
それは 人それぞれだと 思うけど
花として
等しく 懸命に咲いている
それは 事実だよね
というワケで
島倉千代子の 演歌の世界が
実は
世界にひとつだけの花 by SMAP
の 世界と
通じてることが 発覚したな
…て ホント?